2018 NewFront 総括|主題は“安全性”

動画広告

written by Parade Shimizu


今年もDigitas NewFront(デジタルコンテンツ・ニューフロント)が開催され、デジタルビデオコンテンツのメーカーとデジタル広告のバイヤーに交流の場を提供しました。プレゼンの数は以前より遥かに少なくなりましたが、ブランドの安全性に関する議論は未だ影を潜めてはいませんでした。

ブランドの安全性が大きなテーマに

様々なプラットフォームでユーザーデータが悪用され、過激なコンテンツに広告を表示される話題が尽きない現在、マーケティングメッセージとしての「ブランドの安全性」はニューフロントでの大きなテーマでした。アメリカのメディア複合企業であるMeredithが最初にニューフロントで打ち出した見出しは、「より大規模な、安全な環境での高品質のコンテンツ」でした。

Facebookがユーザープライバシーの保護について批判を受ける中、Meredithは「怪しくない方法で」消費者の居場所を特定し、動画広告のターゲティングを行えると宣伝しました。広告主がYouTubeからの支出の一部をシフトさせることを望むのであれば、マーケティング担当者の規模と重要性はそれほど起こりにくいということを意味します。

HuluとYouTubeの尽きない存在感

ESPNやViacomなどの新規参入企業を含む10社以上が、今年のニューフロントでプレゼンを行いました。しかし、毎年のように、HuluとYouTubeのプレゼンテーションに集められた期待値が最大でした。

なぜかと言うと、ニューフロントでHuluやYouTubeが提供できる規模に匹敵する企業は他にないからです。 Huluは2000万人の加入者を抱えており、広告が表示されるサブスクリプションプラン加入者数は前年より40%増えたと発表しました。 一方YouTubeの1日あたりのユーザーは10億をこえています。

今年、HuluとYouTubeはライブストリーミングTVサービスの導入と、その広告を販売について宣伝しました。これは魅力的な製品です。Mindshare North Americaのジェイソン・スミス氏は、HuluとYouTubeは「気軽にテレビを見たい人を惹きつける」ので、広告付きのライブストリーミングTVサービスは有効だと述べています。「テレビは親しまれたフォーマットであり、広告販売にも適した環境です。我々は似た環境を提供するパートナーと協業することに重点を置いています。」

Gen Zの到来

一番年配のミレニアル世代が中年に差し掛かり、マーケッターのターゲットの中心から外れてきています。ニューフロントのプレゼンターは、Gen Z(Generation Z・Z世代)との繋がりを重視したプレゼンを行いました。CondéNastは、Teen VogueのLena DunhamとPhillip Picardi、そして新たなLGBTQタイトルThemを含むパネルにプレゼンテーションの大部分を捧げ、Gen Z向けのコンテンツを制作について語りました。

Reference:
https://digiday.com/media/brand-safety-good-marketing-things-learned-newfronts/
https://www.iab.com/events/digital-content-newfronts-2018/

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