一般ユーザーに発信させる強力ブランディング戦略
ブランディングコンテンツが日常に溢れる今、ほとんどの消費者は明らかな広告を嫌悪してしまいます。しかし、一般消費者からの真実味がある情報には興味や関心が寄せられるケースが多いです。
多くの消費者は、真の人間的なつながりを感じる事ができるブランドから商品やサービスを購入することを好みます。
UGC(User-generated Contents)「ユーザー生成コンテンツ」は、消費者が自発的に制作するブランドに関連するコンテンツです。購入して良い思いをした顧客は自分の体験を積極的にSNSで共有し、ブランドについての周知がなされます。
UGCはユーザーの生の感想を提供し、ブランドはコンテンツ制作にリソースを割く事なく信憑性の高い広告を展開できるのです。例えばYouTubeでは、ユーザー生成コンテンツは典型的なブランディングコンテンツの10倍の再生回数を得ることが知られています。
ユーザー生成コンテンツを活用したブランディングの例を紹介します。
顧客にスポットライトを当てる
この種のブランディングは、更に多くのユーザー生成コンテンツを繁殖させます。プロの映像クリエイターや写真家に自社製品を提供することで、GoProはハイクオリティコンテンツを獲得でき、大きな広告出費をせずに広範なマーケティングを行えます。
SNSユーザーの64%は商品を購入する前に既存ユーザーの製品使用例を参考にするため、豊富なUGCをSNSフィードに蓄えることは潜在顧客の購買意欲向上につながります。
ファンの写真や動画を広告キャンペーンに統合する
2016年にDisneyは#ShareYourEarsキャンペーンを展開し、ディズニーファンにミッキーマウスの耳をつけた写真を#ShareYourEarsのハッシュタグ付きで共有するように促しました。
キャンペーン参加者1人に対して5ドルをボランティア団体に寄付するとディズニーは宣言し、当初は100万ドルを寄付の上限としてキャンペーンを開始しましたが、膨大な数のディズニーファンが参加し、寄付金額は予定の2倍の200万ドルに登りました。
ブランド活用体験の向上
今日のデジタルの舞台で競合することは簡単なことではありません。巨大ブランドに太刀打ちするだけではなく、他社と一線を画す存在になることが求められます。
複数のデジタルフィードで存在感を発揮し、ユニークで魅力的なコンテンツを提供することはブランディングの必須条件になっています。
UGCによるブランディングは、ブランドがアイデンティティとコミュニティを構築し、消費者のライフスタイルに共鳴することを手助けします。
この側面で成功を挙げたブランドの一つがコカ・コーラです。 #ShareaCokeキャンペーンは、コカ・コーラがこれまでに行ったキャンペーンの中で最も大きな成功を収めました。ユーザーに求められたのは新しいボトルの写真をシェアするだけで、参加者は抽選で理想の休日を獲得するチャンスを得ました。
日常的にソーシャルメディアを使って写真や体験を共有する消費者を特にターゲットにすることで、コカ・コーラは大量のデジタルコンテンツを生成しました。Facebook、Twitter、Instagramなど複数のSNS巻き込んだ写真のシェアは、ブランドの押し付けではなくユーザーによって自然に拡散しました。つまりコカ・コーラが消費者のライフスタイルの一部になったのです。結果的に#ShareaCokeハッシュタグを使用して100万以上の写真が共有され、キャンペーンは大きな成功となりました。
UGCを収集して共有することは、ブランドの信頼性を向上させ、ファンベースを広げる最良の手段です。消費者がブランドを取り巻くコミュニティーに貢献していると感じるため、再度製品やサービスを購入し、さらには他の潜在ユーザーへの口コミでのマーケティングのサイクルが広がるのです。
References:
http://www.adweek.com/digital/user-generated-content-brings-authenticity-to-brands/