アカデミー賞シェイプ・オブ・ウォーター|撮影・照明機材
『シェイプ・オブ・ウォーター』の制作舞台裏
ギレルモ・デル・トロが監督、脚本、製作を手がけた『シェイプ・オブ・ウォーター』が、作品賞と監督賞を含め4部門でアカデミー賞を獲得しました。
この作品で使われた機材が ARRI ALEXA Mini カメラと、ARRI/Zeiss Master Prime レンズのコンビネーションです。
「この組み合わせによってシーンのディテールをとても良く描写出来た」と撮影監督を務めたダン・ローストセンは話しています。『シェイプ・オブ・ウォーター』の雰囲気やムードを創り出すのに、撮影技術が大きな役割を担っています。この映画の主役は言葉を話さない二人のキャラクターですが、話の展開を会話に頼る事が出来ない作品だからこそ、ビジュアルを精緻に創り上げる事が重要になるのです。
本作で3度目のコラボレーションとなったローストセンの事をデル・トロは賞賛しています。「優秀なシネマトグラファーは感情豊かだと思う。オーケストラの指揮者が音で感情を表現する様に、ダンは照明で感情を表現する。」
照明機材は、同じくARRI社製の SkyPanels LEDライトが多用されました。照明の色、強さ、形状を自由に作る事が出来るLEDの特性を駆使して独特な世界観を創りました。「ダンは照明の天才だ。この作品において照明はとても表現主義的で、影を多用している。結果、カラーなのに1950年代の白黒映画の様な、とても古典的な映画にする事が出来た」とデル・トロ監督は語ります。
次作でのコラボレーションが既に決まっている2人。どんな機材で、どんな表現方法を用いるのか、今から公開が楽しみです。
References:
http://www.arri.com/camera/alexa_mini/news/sectionNews/article/new-alexa-mini-hardware-and-software/