比較検証|ジブリ作品がディズニー映画に与えた影響の数々

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written by Parade Shimizu

共通点を見つける事で更に深まるジブリとディズニーの面白さ

スタジオジブリとウォルトディズニースタジオの作品は、世界中の多くの人を夢の世界に引き込んできました。初期のジブリ作品とディズニー映画を比較した下記ビデオを見れば個々の映画の楽しみが増します。驚きなのは共通点の多さです。故意のオマージュであれ、偶然であれ、多くの物語の要素は普遍的である事をこれらの共通点は示します。

ジブリがディズニーに影響を与えたように見える例の一つは、「天空の城ラピュタ」(1986年)とUp (2009年)の比較です。宙に浮く建築や飛行船を巻き込んだ戦闘シーンにおいて、2作品は大変よく似ています。

現在上映中のオスカー獲得作「リメンバー・ミー」も、家族から突然引き離され異様な生き物がはびこるスピリチュアルな世界に迷い込んだ子供を主題としている点では「千と千尋の神隠し」と酷似しています。

物語のアプローチにおけるジブリとディズニーの対比

こらの共通点を観察する事は同時に、ディズニー作品とジブリ作品の違いも浮かび上がらせます。例えば、「風の谷のナウシカ」(1984年)と「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)は共に、好奇心旺盛で快活な若い女性を主人公としますが、2つの物語が軸とする問題の根源に大きな違いが見られます。

「風の谷のナウシカ」で巻き起こる葛藤は単体の悪役からもたらされるのではなく、環境破壊という抽象的な現象に端を発します。ジブリ作品で主人公が直面する試練の多くは困難な状況で自己を実現する事で、明確な善vs悪の衝突は稀です。

反対に「スター・ウォーズ」シリーズは悪の象徴であるダース・ベイダーとの戦いを軸に物語が展開します。ディズニーのアニメ作品も同様に、「ノートルダムの鐘」のフロローや「ライオン・キング」のスカー等、明確な敵役が描かれるのが特徴です。

終わりに

ジブリとディズニーに限らず、類似する物語要素が含まれる作品は多々あります。似たストーリーを元にしていても、異なったアプローチやビジュアル表現でオリジナリティを出し、視聴者を楽しませるのがそれぞれの作品の使命であり制作者の技術であると言えるでしょう。

リンクの比較ビデオを見たり、お気に入りの映画を比較しながら見たりして、映画単体だけでは味わえない深い楽しみ方をしてみてはいかがでしょう。

References:
https://filmschoolrejects.com/reflections-between-disney-and-studio-ghibli/
https://vimeo.com/262353871

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